宝塚市で実家を売る前に|固定資産税と登記を照らし合わせたい7つの確認ポイント

結論|固定資産税を払っていても、登記がすべて合っているとは限りません
「固定資産税は毎年きちんと払っています」
「納税通知書にも家と土地が載っています」
「だから登記も問題ないと思います」
相続した実家の売却相談で、こうしたお話を聞くことがあります。
気持ちはよく分かります。
毎年、市役所などから固定資産税の納税通知書が届いている。
土地も建物も課税されている。
そうであれば、
法務局の登記も同じ内容になっている
と思いますよね。
しかし、
固定資産税の課税資料と、不動産登記は別のものです。
実際に昔からある戸建てを調べると、
-
母屋は登記されている
-
離れは未登記
-
倉庫が登記されていない
-
増築部分が登記に反映されていない
-
登記上の建物が現地には残っていない
-
土地が複数の筆に分かれている
-
所有者名義が亡くなった方のまま
といったことがあります。
問題なのは、
こうした状態があること自体より、
買主が決まってから初めて気づくこと
です。
宝塚市を中心に17年以上、不動産売却・相続のご相談に携わってきた経験から、実家を売る前に確認したい7つのポイントを解説します。
この記事で分かること
-
固定資産税と登記の違い
-
課税されていても未登記の建物がある理由
-
実家売却前に確認したい3つの資料
-
増築・離れ・倉庫の確認方法
-
土地が複数に分かれている場合の考え方
-
相続した実家の名義確認
-
売却直前ではなく査定時に確認する理由
1.固定資産税と不動産登記は別の制度
まず一番大切なのが、
固定資産税と登記を分けて考えること
です。
固定資産税は、
土地や建物などに対して課税される税金です。
一方、
不動産登記は、
法務局で土地・建物の所在や面積、所有者などを記録する制度です。
そのため、
固定資産税の課税明細に建物が記載されているからといって、
その建物が必ず法務局でも同じ内容で登記されているとは限りません。
例えば、
固定資産税は課税されている。
でも建物登記は見当たらない。
というケースもあります。
だから、
「税金を払っている=登記も大丈夫」ではありません。
実家を売却するときは、
両方を確認します。
2.最初に「登記・課税明細・現地」の3つを照合する
私が実家の売却相談で確認したいのは、
大きく3つです。
① 土地・建物の登記内容
法務局の登記事項証明書などで、
土地や建物がどのように記録されているか確認します。
② 固定資産税の課税明細
毎年届く固定資産税関係の資料で、
どの土地・建物が課税対象として記載されているか確認します。
③ 現地に実際にあるもの
最後に、
実際の土地・建物を確認します。
例えば、
課税明細には倉庫がある。
現地にも倉庫がある。
でも登記には見当たらない。
となれば、
その倉庫について確認が必要です。
逆に、
登記上は建物が残っている。
でも現地にはもうない。
ということもあります。
書類だけでも、現地だけでも分からない。
この3つを並べることで初めて、
「何が一致していて、何が違うのか」
が見えてきます。
3.母屋だけでなく離れ・倉庫・車庫も確認する
家族にとっては、
「実家1軒」
でも、
不動産の資料上はそれだけとは限りません。
例えば、
-
母屋
-
離れ
-
倉庫
-
車庫
-
物置
などがある場合です。
昔から暮らしているご家族にとっては、
すべてまとめて、
「うちの家」
です。
しかし売却するときには、
それぞれがどのような扱いになっているか
を確認する必要があります。
特に、
親御さん。
祖父母。
さらにその前の世代。
から使われてきた実家では、
誰がいつ建てたのか分からない建物が残っていることもあります。
査定時には、
母屋だけを見るのではなく、
敷地内にある建物全体を確認しておくと安心です。
4.増築部分と登記内容が違っていないか確認する
昔からある住宅では、
途中で増築していることがあります。
例えば、
「子ども部屋を増やした」
「キッチンを広げた」
「和室を増築した」
「あとから離れを建てた」
といったケースです。
ご家族にとっては、
昔のリフォームの一つかもしれません。
しかし、
現在の建物と登記内容に違いがある場合、
売却時に確認が必要になることがあります。
例えば、
登記されている床面積と、
現在の建物状態が違う。
というケースです。
また買主が住宅ローンを利用する場合など、
物件の状況によっては金融機関から確認を求められることも考えられます。
だから私は、
購入申込みが入ってから調べるのではなく、査定時から把握しておく
ことが大切だと考えています。
5.土地が「1つ」に見えても複数の筆に分かれていることがある
実家を見れば、
一つの敷地。
一軒の住宅。
に見えます。
でも土地の登記を見ると、
複数の筆に分かれていることがあります。
例えば、
家が建っている土地。
庭部分。
昔買い足した土地。
私道部分。
などです。
普段生活しているだけなら、
筆数を意識することはほとんどありません。
しかし不動産を売却する場合は、
どの土地を売却対象にするのか
を確認する必要があります。
「実家を全部売るつもりだったのに、一部の土地を把握していなかった」
ということがないよう、
土地の登記も確認しておきます。
6.現在「誰の名義」になっているか確認する
相続した実家で、
建物状態と同じくらい重要なのが、
所有者名義
です。
例えば、
実際には子どもが相続しているつもりでも、
登記を見ると、
亡くなった父。
亡くなった祖父。
の名義が残っているケースがあります。
そのため、
相続した不動産を売却するときは、
-
現在の登記名義
-
相続人
-
相続登記の状況
を確認します。
相続登記は2024年4月から義務化されています。
ただし、
この記事で重要なのは、
義務化の制度そのものより、
売却しようとする不動産が今誰の名義になっているかを早めに確認すること
です。
相続登記について不明な点がある場合は、
司法書士など専門家へ確認します。
7.問題があるかどうかより「いつ分かるか」が重要
未登記建物。
増築。
名義。
古い登記。
こうした話を聞くと、
「そんな問題があったら売れないの?」
と不安になる方もいると思います。
ただ、
内容によって必要な対応は異なります。
だから私は、
問題があるかどうかだけでなく、いつそれを把握するか
が大切だと思っています。
例えば、
査定段階で分かった。
↓
必要な確認をする。
↓
売却準備を整える。
↓
販売を開始する。
であれば、
時間をかけて対応できます。
一方、
買主が決まった。
↓
契約日が近い。
↓
そこで初めて未登記建物が見つかった。
となれば、
確認や手続きによってスケジュールへ影響する可能性があります。
早く分かれば、それだけ選択肢を持ちやすくなります。
宝塚市で昔からある実家を売る場合は特に確認する
宝塚市でも、
長く家族で所有してきた戸建ての売却相談があります。
例えば、
中山寺。
山本。
逆瀬川。
小林。
仁川。
など、昔から住宅が建っている地域では、
親御さんや祖父母の世代から所有している不動産もあります。
そうした実家では、
-
建築当時の資料がない
-
増築した時期が分からない
-
誰が離れを建てたのか分からない
-
土地が何筆あるのか知らない
-
相続時に何を手続きしたのか分からない
ということもあります。
だから、
「昔から家族の家だから大丈夫」
ではなく、
売却前に一度、
資料と現地を照らし合わせてみることをおすすめします。
実家を売る前に確認したい3ステップ
STEP1|固定資産税の課税明細を準備する
まず、
土地・建物として何が載っているのか確認します。
STEP2|登記内容を確認する
土地。
建物。
所有者。
などを確認します。
STEP3|現地と照合する
実際に、
母屋。
離れ。
倉庫。
車庫。
増築部分。
などを見ます。
ここで違いが見つかれば、
何を確認する必要があるのか
を整理します。
実家売却前のチェックリスト
□ 土地の登記内容を確認した
□ 建物の登記内容を確認した
□ 固定資産税の課税明細を用意した
□ 登記と課税明細を照合した
□ 現地の建物を確認した
□ 離れ・倉庫・車庫を確認した
□ 増築部分がないか確認した
□ 登記上の床面積と現況を確認した
□ 土地が何筆あるか確認した
□ 現在の所有者名義を確認した
□ 相続登記の状況を確認した
□ 分からない点を専門家へ確認した
こんな判断には注意してください
「固定資産税を払っているから登記も問題ない」
固定資産税と不動産登記は別です。
両方を確認してください。
「見た目は普通の戸建てだから大丈夫」
敷地内に未登記の離れ・倉庫などがある場合もあります。
現地と資料を照合します。
「親が全部やっているはず」
長年所有されている不動産ほど、
家族が詳細を知らないことがあります。
一度確認しておくと安心です。
「買主が決まってから調べればいい」
契約直前に問題が判明すると、
売却スケジュールへ影響する可能性があります。
査定段階から確認することをおすすめします。
「未登記建物があるから絶対売れない」
必要な対応は物件や取引条件によって異なります。
まず状況を整理し、
必要に応じて専門家へ確認してください。
よくある質問
Q. 固定資産税を払っている建物なら登記されていますか?
必ずしもそうとは限りません。
固定資産税の課税状況と、
法務局の登記状況は別に確認する必要があります。
Q. 未登記の倉庫や離れがあっても実家を売れますか?
物件の状況や取引条件によって必要な対応が異なります。
まず何が未登記なのかを確認し、
必要に応じて土地家屋調査士など専門家へ相談します。
Q. 増築した部分が登記されていない場合はどうすればいいですか?
増築内容や現在の登記状態などによって対応は異なります。
不動産会社だけで判断せず、
必要に応じて土地家屋調査士などへ確認します。
Q. 相続した実家が亡くなった親名義のままでも売れますか?
売却前に現在の相続関係や登記状況を整理する必要があります。
相続登記については司法書士などへ確認してください。
Q. 固定資産税の納税通知書は査定時に必要ですか?
必須とは限りませんが、
課税対象となっている土地・建物を確認する資料として役立ちます。
お持ちであれば準備しておくと確認しやすくなります。
Q. まだ実家を売ると決めていなくても調べた方がいいですか?
売却するか迷っている段階でも、
登記・課税明細・現地の状態を把握しておくことには意味があります。
将来売却するときの準備にもなります。
まとめ|実家を売る前は「価格」より先に書類と現地を確認する
実家を売ろうと思ったとき、
最初に気になるのは、
「いくらで売れるか」
だと思います。
もちろん査定額は大切です。
でも、
その前に確認したいことがあります。
この不動産は、書類上と現地で同じ状態になっているか。
確認するのは、
① 土地・建物の登記
② 固定資産税の課税明細
③ 現地に実際にある土地・建物
です。
そして、
現在の所有者名義も確認する。
そこで、
離れ。
倉庫。
増築。
土地。
名義。
などに違いが見つかったら、
何を確認すればいいかを整理します。
分からないことがあること自体を、
怖がる必要はありません。
一番避けたいのは、
何も確認しないまま販売を進め、契約直前に初めて問題を知ること。
早めに状況が分かれば、
対応方法を考える時間があります。
実家の査定では、
「いくらで売れるか」だけでなく、「問題なく売るために先に整理することはないか」
まで確認する。
私はそこまでが売却査定だと考えています。
宝塚市で相続した実家の売却を考えている方へ
ライズ・ステージ株式会社では、宝塚市を中心に伊丹市・西宮市・川西市・芦屋市など阪神間で、不動産売却・相続・空き家・住み替えなどのご相談を承っています。
「固定資産税の資料しかない」
「親名義のままかもしれない」
「増築しているけど登記が分からない」
「離れや倉庫も一緒に売れる?」
「まだ売るか決めていない」
という段階でも大丈夫です。
まず、
登記・固定資産税の課税資料・現地
を確認し、
売却前に整理しておいた方がいい点を確認します。
登記手続きが必要な場合は司法書士、
建物表示や測量などは土地家屋調査士など、
必要に応じて専門家と連携して進めます。
無理に売却を急ぐのではなく、
まず安心して売却できる状態を整理することを大切にしています。
この記事を書いた人
天王寺谷 亮
ライズ・ステージ株式会社 代表取締役
宝塚市を中心に17年以上、不動産売買・住宅ローン・住み替え・相続・空き家など数多くのご相談をサポート。
相続した実家の売却では、査定価格だけでなく、登記・現地・課税資料まで確認し、契約前に必要な準備を整理することを大切にしています。
2026.10.17
